WISH

収録曲

1.誤解するなよ
2.愛にもかたちを
3.マリッジ
4.また雨が降る
5.くちびるの赤
6.Windy Blue
7.You・・・
8.Long Distance Love
9.燃えつきるまで
10.ポストカードと水曜日

テイチク/コンチネンタル

コメント

’91/9/21リリースの6thアルバム。正直に言うと良い曲が多い割に手放しで誉めることが出来ない。(←問題発言!)

 3rdアルバム「silk」以降、僕なりに自分と時代とのクロスポイントを探して「swimmer」、「君を忘れない」を作ってきた。その2作からすると時代を逆行してしまったような気がしていたのだ。前へ進もうともがいていながら進めなかった思い。それが苦い記憶として僕の心に刻まれているのだろう。

 そのことを抜きにしてこのアルバムのことを考える。・・・好きな曲が多い。1、はいとうせいこう氏作詞のナンバー。不思議な人物だ、彼は。天才とは大きなエネルギーを放出し続ける人のことを言う。5、は名曲。シビレル曲だ。

 7、は個人的に一番好きなナンバー。今まで唄ってきた数多い曲の中でTOP10に入る名曲だと思っている。

 2、4、6、もかなり良い。ライヴを行うときは必ず選曲の最終候補に残る。(何故かやらないことが多い。もしかしたら皆さんからの人気がないと思っているのかも?)

 3、はいまだ有線放送で人気が高い。女性言葉であることが僕の中では賛否両論。とゆうより照れがあると言ったほうが正しいか。プロとしてはなかなか失格な発言である。(自分で言うな!)

 8、は来生たかおさん作曲。い・か・に・も来生さんらしい作品。「長距離恋愛は成立しにくい」とゆうのが持論だが、実際どうなのだろう?10、はラテンのリズムを取り入れた軽いナンバー。実は「Joy and Pain」の中の「オルフェの後見」のリズムパートをリサイクルしている。サンプリングと呼ばれる技術を使っているのだ。曲想は大きく違うのだがこんなところに共通点があった。(予算削減のためにそうしたのではないよ)

 9、はライヴに欠かせない。しかしながら一つだけ問題がある。はっきりと告白すると、サックスソロが下手過ぎる点だ。これだけはレコーディング中からずっと悩んでいることだ。消去できなかった僕が悪い。

 好きなナンバーが多いのに誉めきれていない。このアルバムを支持してくれている方には僕本人から上のような言葉を聞くとショックだと思う。しかしそれだけ迷いや苦しみが、精神的なUPDOWNが記録された作品なのだ。それだけ自分の中の評価の振れ幅も大きいと言える。

 僕にとっての”Wish”とは ? を模索している、悩める作品。